
はじめに
地方公務員上級職は大卒レベル程度の試験問題が作成されていますが、実際には大卒でなくても受験できる公務員試験となっています。
受験する自治体によっては高い倍率になることは珍しくなく、場合によっては大卒のみ受験資格を与えている自治体もあります。
そこで今回は、地方公務員上級職の仕事内容や出世するための方法などを紹介していきますので、公務員を志望する就活生は参考にしてみてください。
目次
地方公務員上級職はどんな仕事?

公務員といっても様々な職種がありますが、地方公務員上級職の仕事内容はどういったものになっているのか分かりにくくなっています。
まずは、地方公務員上級職がどんな仕事を行うのかを紹介していきましょう。
どんな仕事を行うのかを知っておくことで、地方公務員上級職を目指すべきかどうかが見えてくることから、試験を受ける前に必ず把握しておいてください。
地域に密着した仕事を担当
地方公務員上級職は採用された自治体でずっと仕事をすることになるため、地域に密着した仕事を行うことが最初に言えることです。
具体的には広域的な行政サービスを担う仕事であり、道路や公園、河川などの建設や管理、学校や図書館、公民館などの管理運営、公害防止などとなっており、主に企業や団体に対して相手をすることが多くなっています。
また、単一の部署で長く勤務するのではなく、数年単位での部署異動が行われ、幅広い内容に携わることができるのも特徴に。
中級・初級職よりも幅広い仕事を担当するだけでなく、要求される能力なども高くなっているため、幅広い経験を積んでいきながら行政サービスを行っていきます。
中級・初級の公務員を統括する
地方公務員上級職は幹部候補生として扱われているため、その下に就いている中級・初級公務員を統括する立場にあります。
中級・初級の公務員たちよりも責任の高い仕事を任されることもあり、その中で管理職として指示や計画を立てるなど苦労が多い立場とも言えるでしょう。
そのため、指示された仕事内容を淡々とこなしていくのではなく、配属先の上司や先輩、同期や部下を助けられるように、考えながら行動していかなければなりません。
地方公務員上級職の待遇は?

地方公務員上級職は、中級・初級と比べて給料や待遇面が恵まれていると言えます。
しかし、地方公務員上級職であっても、出世していくためには一定の条件を満たす必要があり、この点においては民間企業と変わりません。
具体的にはどうすればいいのか、その内容を紹介していきます。
出世するためには昇任試験を受ける必要がある
地方公務員上級職が出世していくためには、昇任試験を受けて合格しなければなりません。
昇任試験に合格すると管理職としてより責任のある立場や仕事を任せられることになるため、自然と給料や待遇が良くなっていきます。
言い換えてみれば、昇任試験さえ合格すればどんどん出世していけるシステムとなっており、合格しなければ出世することはできません。
一部自治体では、下級職の公務員も昇任試験の受験資格を与えて出世の機会を与えているため、公務員の世界でも出世争いが繰り広げられていると言えるでしょう。
給料も高く待遇が恵まれている
一般的に採用されてから30代までの間は、若手職員とみなされて上級職も下級職も給料や待遇面ではあまり差がないと言えます。
しかし、30代半ばから40代半ばになると、上級職と下級職の間に大きな差が生まれるようになり、これは昇任試験を合格すれば係長などの役職に就けるためです。
早ければ30代半ばで係長に就任でき、遅い人でも40代以降から役職を手に入れる人が多くなっています。
逆を言ってしまえば、昇任試験に合格できず役職に就いていないと、地方公務員上級職であっても給料は高くならないと言えます。
財政状況で給料は悪くなる?

地方公務員上級職は出世スピードが下級職と比べて早くなっているため、自然と高い給料を得たり待遇面でも優遇されたりするようになります。
しかし、全ての自治体がそうであるとは限りません。
財政事情に苦しい自治体では給料が下がっていく傾向にあり、地方都市になればなるほどその傾向は顕著になっていきます。
年齢とともに比例していく給料体系ではなくなってきているのが現状であり、安定して高収入を得られるという考えは捨てた方がいいでしょう。
まとめ
地方公務員上級職は基本的に幹部候補として採用されるため、下級職よりも優遇された待遇で迎えられ、仕事でもより責任のあるものを任されます。
その中で出世していくためには昇任試験に合格する必要があり、変わらず努力し続けることで給料や待遇に反映され、役職という目に見える形で表れていきます。
公務員も安定性が徐々に欠けている傾向になることから、職員となってからも頑張り続ける姿勢が求められると言えます。