【業界研究】 安定志向の私が調べた電力業界の未来

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電力業界
2021年11月03日

電力 業界研究

目次

  1. はじめに
  2. 電力会社の種類
  3. これだけは知っておきたい!重要キーワード4選!
  4. まとめ

1.はじめに

こんにちは。エントリーシート研究所の金野です。ゆとり世代で安定志向の私は、安定しているイメージのあるインフラ業界に興味を持ち、就活を行いました。そこで、今日はインフラの中でも人気の高い電力業界(特に、東京電力や関西電力などの一般電気事業者)に興味を持っている方向けに、業界研究のための記事を書いていきたいと思います。

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2.電力会社の種類

日本の電気事業者は、これまで行われてきた電気事業制度改革により多様化し、現在のところ、一般電気事業者の他、卸電気事業者や、特定電気事業者、新電力(特定規模電気事業者)等が存在しています。はい、この時点でよくわからなくなりましたね。

◎電気事業制度改革

電気事業制度改革は、日本の電気事業における高コスト構造に関する指摘等を踏まえ、1995年より2008年までに4回行われてきた改革です。日本は電力会社が電力事業を独占してるから電気料金が高いんだ!家でも企業でも、もっと安い電気を使いたい!みんなで競争しよ!自由化しよ!っていうことで、行われてきた改革っていうことですね。

なお、現在は政府が「電力システム改革」と称し、

  • ●「電力の安定供給を確保すること」
  • ●「電気料金を最大限抑制すること」
  • ●「需要家の選択肢や事業者の事業機会を拡大すること」

を目的に具体的に以下の改革を進めるとしています。(詳しい資料はこちら

(1)広域系統運用の拡大

広域系統運用機関を創設し、余剰電力を融通しあえるようにする。

(2)電気の小売業への参入の全面自由化

全ての需要家が電力供給者を選択できるようにするため、 小売の全面自由化を行う。

(3)法的分離の方式による送配電部門の中立性の一層の確保、電気の小売料金の全面自由化

送配電部門の中立性の一層の確保のため、法的分離(一般電気事業者の送配電部門を別会社とするが、会社間で資本関係を有することは排除されない方式)を前提に改革を行う。電気料金に関する規制についても段階的に撤廃し、全面自由化をめざす。

《用語解説》

◎一般電気事業者
一般(不特定多数)の需要に応じて電気を供給する事業者のこと。
◎卸電気事業者
一般電気事業者に電気を供給するもののうち、その発電出力が合計200万kWを超える事業者のこと。
例:電源開発(J-POWER)、日本電子力発電
◎特定電気事業者
限定された区域に対し、自営の発電設備や電線路を用いて、電力供給を行う事業者のこと。
例:JR東日本、JFEスチール、六本木エネルギーサービス
◎新電力(特定規模電気事業者)
PPS (Power Producer and Supplier) ともいう。契約電力50kW以上の需要家に対して電気を供給する事業を行う事業者のこと。送電は電力会社の託送サービスを利用している。
例:エネット、JX日鉱日石エネルギー、丸紅、パナソニック

私達がイメージする電力会社、つまり、日本で現在一般電気事業者に分類されている企業は10社あります。

  • 北海道電力
  • 東北電力
  • 東京電力
  • 北陸電力
  • 中部電力
  • 関西電力
  • 中国電力
  • 四国電力
  • 九州電力
  • 沖縄電力

です。

3.これだけは知っておきたい!重要キーワード4選!

原子力発電

核分裂の際に発生するエネルギーを使って電気を生み出すのが原子力発電方法です。日本で現在稼働している原発は九州電力の川内原子力発電所(鹿児島県)のみです。最近では四国電力の伊方原子力発電所3号機(愛媛県)の再稼働に知事が同意したことがニュースになりました。

以下では、こちらのサイトを参考に原発のメリットとデメリットを挙げています。

メリット

  • ・発電コストが安い
  • ・CO2の排出による環境汚染がない
  • ・電力の安定供給が可能である
  • ・原発による経済効果がある

デメリット

  • ・放射能物質の放出、事故が起きた場合に修復が困難である等危険性が高い

なお、現在政府は、『エネルギー基本計画』の中で、原発依存度を「可能な限り低減させる」としながらも、原発は「重要なベースロード電源」と位置づけ、原発事故以前と同様に活用していく姿勢をとっています。

再生可能エネルギー

風力、太陽光、水力など自然界に存在し、繰り返し使うことのできるエネルギーのことです。再生可能エネルギーは自然に優しいエネルギーではありますが、コストがかかったり、発電量が安定しない等のデメリットもあります。なお、現在政府は固定価格買取制度(再生可能エネルギーによって発電した電力を一定期間中、固定価格で電力事業社に買い取ることを義務づけるもので、電気を利用する消費者に対し、制度運用にかかる費用を「賦課金」という形で一部負担させている制度)などによって再生可能エネルギーの普及・拡大を図っているようです。

小売全面自由化

政府は、安定供給の確保や電気料金の最大限抑制、需要家の選択肢や事業者 の事業機会拡大等を目的とした電力システム改革を推し進めるとしており、その流れを受けて2016年には電力分野での小売の全面自由化が予定されています。これにより、これまで各地域で決まった1つの電力会社しか行えなかった、家庭や小規模事業所向けの電気の小売販売への新規参入が可能になり、すべての家庭や事業所で、自由に電力会社や料金メニューを選択できるようになります(詳しい資料はこちら)また、小売りの全面自由化については電力会社以外も参入を表明している企業や、他の企業と連携を予定している企業もありますので、電力会社を受ける時にはチェックしてみてください。

なお、電気の大口需要者への小売事業については、2000年から参入規制が順次撤廃されており、現在では一般電気事業者以外に、電力小売事業に新規参入した事業者も電気の供給を行っているので注意してくださいね。

発送電分離

2020年4月には発送電分離が行われることも決定しています。今は大手電力会社が送電線などの設備を事実上独占しているので、発電や小売りに参入する事業者は利用料を払って送電線を借りる必要があります。そのため、送電部門を切り離し、新規を含む全事業者が送電線を安く平等に利用できるようになることが狙いです。また、送電会社同士が統合すれば家庭に電気を届ける費用が大幅に下がる効果も期待されていると言われています。しかし、発送電分離によって電気料金の引き下げが起こるかは不透明だと言われています(2015年6月18日付の日経新聞朝刊3頁参照)。

もっと詳しく電力業界のことを知りたいという方には、こちらの書籍もおすすめです。

4.まとめ

いかがでしたか?インフラの中でも、生活に身近な電力は人気の高い業界だと思います。しかし、自由化や原発問題等、様々な課題を抱えていることも事実です。選考を受けるのであれば、それらの課題を解決するため、入社後自分にどんなことができるかを考えてみるのもいいかもしれませんね。また、噂によると、一部の企業ではリクルーターが付くか付かないかで大きな差がでるようなので、選考に関する情報はしっかりと仕入れ、準備しておきましょう。