
はじめに
面接でよく聞かれる「挫折経験を教えてください」という質問。
企業はなぜ挫折経験を知りたがるのでしょうか。
その意図が分かれば、効果的な回答方法も考えやすくなります。
今回は「面接で挫折経験を聞かれる理由」と「挫折経験の効果的な伝え方」について解説します。
目次
面接で挫折経験を聞かれる理由

仕事は、目標に向かって努力、改善を繰り返して結果をだすものです。
面接で挫折経験を聞かれる最も大きな理由は
「仕事に取り組む姿勢を見極めるため」
になります。
面接官の意図を3つの視点から詳しく見ていきましょう。
目標を決めて努力した経験があるかを見極めるため
仕事の基本は、目標に向かって努力することです。
何も行動しなければ、利益が生み出せませんし会社はつぶれてしまいます。
面接官は挫折経験の質問を通して、
- 「行動力のある人材か」
- 「目標を決めて努力した経験があるか」
を見極めようとします。
与えられた目標をこなすだけでは、社会人として成長するのは難しいです。
自分なりに目標を決めて、努力した経験は就職活動でもとくに重視されるのです。
課題への向き合い方、活かし方を見るため
目標に向けてどのような努力をし、失敗した場合どのように次へ活かすか、
ということも面接官は見ています。
最終的にうまくいかなかった場合、一体どこに問題があったのか。
次に成功させるためには、何を改善すればいいのか。
どうアプローチ方法を切り替えればいいのか。
目標に向かって努力した過程で得た経験は、必ず今後に活かすことができます。
失敗してしまった場合でも、反省を次に活かす姿勢をもった人材を企業は採用したいと考えています。
困難に立ち向かえる人材かを見極めるため
仕事には大きな困難がつきまといます。
しかし、すぐに諦めてしまっては何も前に進みません。
面接官は「困難に立ち向かえる人材」を探しています。
大きな困難も、分解して考えれば小さな目標の積み重ねで解決できるものです。
- 困難にすぐ音をあげず、冷静に対処しようとできるか。
- 負けずに努力しようとできるか。
面接官は、このポイントを見ているのです。
挫折経験の効果的な伝え方

「挫折」なんて大げさな経験はしたことがない、と思われる方も多いでしょう。
もう少しライトに考えて、「課題」「失敗」と置き換えて考えてみてください。
部活動やサークル、勉強などで目標を立てて課題を改善するために努力した経験はきっとあるはずです。
面接官も、学生に人生に関わるような特殊な挫折経験を期待していません。
ときどき挫折経験の自慢大会のように勘違いされる方もいるのですが、面接で挫折経験を聞く意図はそこでは全くありません。
挫折経験の内容ではなく、それに向き合う姿勢や過程を知りたがっているだけです。
そのためには、目標と努力の過程を分かりやすいストーリーで伝える必要があります。
どのようにすれば挫折経験を効果的に伝えることができるのでしょうか。
PDCAサイクルを意識してストーリーを組み立てる
社会人になってからも頻繁に使う「PDCAサイクル」という考え方に沿って、ストーリーを組み立てると挫折経験が効果的に伝わります。
「PDCAサイクル」とは、
- ・「PLAN=計画」
- ・「DO=行動」
- ・「CHECK=評価」
- ・「ACT=改善」
の頭文字を合わせた言葉です。
目標を立てて行動し、改善する一通りの行動を表します。
挫折経験は
- ・「なんのために、どのような目標を立てたか」
- ・「どんな努力をしたか」
- ・「その結果、どうなったか」
- ・「その後、どう改善したか」
というストーリーで伝えましょう。
そうすると面接官は、あなたが実際に仕事でどのような行動をするかがイメージしやすくなります。
目標に向かって努力した経験をアピールしましょう。
挫折経験から学んだことを伝える

「チャレンジしたけれど失敗し、挫折しました」で終わっては何の意味もありません。
失敗した経験から何を学んだか、次はどうすべきと考えるかもセットで伝えましょう。
その際、なぜそう考えたかという思考の過程も合わせて伝えると、課題をどのように分析したがを理解してもらえます。
挫折経験を無駄にしない姿勢をアピールしましょう。
まとめ
面接官は、挫折経験を通して仕事への向き合い方を知ろうとしています。
挫折経験のすごさをアピールする場ではありません。
どのような目標を立てて、どのように努力したか。
その結果何を学んだか、ということをしっかり整理して伝えましょう。