もくじ
1. はじめに
みなさんこんにちは。今回は、就活生に大人気な金融業界について業界研究し、解説したいと思います。
例年学生が就職したい人気企業ランキングでは、銀行や証券、保険など金融業界の企業が上位を占めています。採用人数が多いこともありますが、大学生が高給与や好待遇・安定・つぶしが効くといったイメージを抱いているからではないでしょうか。しかし、それだけのイメージで入社して実はミスマッチだった..と後から後悔する人も少なくないのです。そこで今回は、そんな金融業界をまとめてみました^^
2. 金融業界とは
そもそも金融とは何なのでしょうか。もともと金融とは、
「金」が余っている所から必要としている所へ「融」通する
という意味でした。
しかし、現代ではその形態・取引は複雑になり、この定義だけに当てはまらなくなりました。ですから、今は広義に
「経済活動の血液として、お金が社会の中を回ること」
と捉えられています。血液が循環しないと生きていけないように、お金がなければ経済は成り立たないのです。これらの”お金”を世の中にうまく循環させることを価値とする業界が金融業界なのです。
3. 金融業界を4つに分けて解説
金融業界は、主に以下の4つに分けることが出来ます
- 銀行
- 証券
- 生保
- 損保
です。
金融業界を受ける際面接では
- 「なぜ証券ではなく銀行?」
- 「なぜ生保ではなく損保?」
といった質問が頻繁にされます。
これらの業界のビジネスモデルや業務内容、業界風土の違いをきちんと理解した上で、これらの質問に明確に答えられるようにしておきましょう^^
『就活の面接で志望動機についてよく聞かれる質問15選と答え方』
『滑り止め企業で『本当に当社が第一志望ですか?』と聞かれた時の3つの答え方』
銀行
個人や企業から預金を集めて、それを企業や個人に融資をする金融機関です。銀行の大きな特徴は、預金を集める機能を持っていることです。
また、お金の貸し手である預金者と借り手である企業との間に入って金融を仲介する間接金融の担い手です。銀行を更に細かく見ると、営業基盤のちがいから都銀・地銀・信託銀行などに分けられます。これらの違いは、次回詳しく説明したいと思います!
* 直接金融・間接金融とは?
- 直接金融
- →貸し手(個人・企業)が借り手(国・企業)に直接お金を融通するリスクは、貸し手が負う。
- 間接金融
- →貸し手(個人・企業)が銀行を通して、借り手(国、企業)に間接にお金を融通する。リスクは、金融仲介機関(銀行)が負う。
証券
銀行が間接金融であるのに対し、証券会社は直接金融を行っています。業務内容は主に4つに分けられます。
- ・ ブローカー業務
- 株式の売買の仲介をする。株式を売りたい、買いたいという人の注文を受け付け、証券取引所に伝える。
- ・ セリング業務
- 証券の募集や売り出しを取り扱い、新たに発行される証券や既に発行された証券を、多くの投資家に買い入れてもらえるように勧誘する。
- ・ ディーラー業務
- 一般投資家と同じように、証券会社が自分のお金と自分の判断で有価証券を売買するが、それを担う。
- ・ アンダーライター業務
- 企業が株式や債券を発行する際に、発行会社の代わりに有価証券を引き受ける。
* 一般に、金融業界の中でも証券会社が一番激務と言われています。その理由としては、以下のものが挙げられます。
- ・ ノルマが厳しい
- ・ 顧客に損害を与えるかもしれないという精神的ストレス
- ・ 長時間勤務
- 商品での差別化が出来ないため営業努力が必要
一方で、
- ・ 成果に対するインセンティブが高い(高給与)
- ・ 大きな金額が扱え、やりがいが大きい
といった魅力もあります。
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生命保険
主に“人”に関する保険を扱います。(損保はモノに対する保険ですね。)顧客(加入者)から長期間にわたり定期的に保険料を受け取り、加入者が死亡などした際にその家族に「あらかじめ約束していた金銭(保険金)」を支払う金融機関のことです。
また、保険金に加え、預かった保険金を長期的に運用し、その収益を得て更に資産を増やしていく機関投資家という面も有しています。生保のリーディングカンパニー日本生命は、総資産が48兆円もあります。
* 人の死に関わるので敬遠されがちですが、社会には不可欠な仕事であり、顧客の人生に最も向き合う必要のある業界です。また、営業職だと成果を上げた分だけ高いインセンティブが貰えるので高給与となっています。
損害保険
主に”モノ”に関わる保険を扱います。偶然のリスクによって生じた損害をカバーするため、一定額の保険金が支払われる生命保険とは違って、損害額により保険金の支払いが変わる「実損払方式」が中心です。
よく説明会などでは「あらゆる挑戦を支える仕事」と謳われ、金融業界の中でも人気がある仕事です。しかしながら、この花形業務を担えるのは、一部の総合職だけなのです。エリア総合職の営業は、多くが代理店営業(損保の営業代行会社にもっと自社の保険を売ってもらえるように営業すること)で、お客様と直接向き合うことはほぼありません。代理店さん(ほけんの窓口のイメージ)にいかに売上をだしてもらうか、というサポートに回ることが多いです。
4. おわりに
いかがでしたか?一口に金融業界と言っても、銀行・証券・生保・損保と4つに分かれ、更に細かくも分けられるのです。
「高給だから、なんとなくかっこいいから」といった安易な理由だけでは、入社してからミスマッチが起こる可能性が高いですし、そもそも面接突破自体が難しいです。金融業界を受けるからには、これら4つの違いを踏まえた上で、「なぜ自分が○○業界(ex:銀行業界)じゃなきゃだめなのか?」、つまり『他の業界ではダメな理由』を話せるようになりましょう^^