もくじ
はじめに
食品や化粧品、広告業界等の人気業界がいまだに手書き・写真付きのエントリーシートの提出を要求してくることは少なくない。ここでは『企業が写真付きのエントリーシートの提出を求める理由』を解説する。このページでは
- なぜ企業は写真つきのESの提出を求めるのか
- 写真つきのESはどのように提出すればよいか
について理解してくれればと思う。
写真付きエントリーシートとは
写真付きのエントリーシート(ES)とは、例えば以下のサントリーのESの様な形式である
【サントリーホールディングスのES】
一番あなたらしい写真を貼り、写真の説明、それを選んだ理由を教えて下さい。
写真付きのエントリーシートとは、写真の添付を要求し、その上で写真に基づいた自己PRを要求してくるパターンである。ITが進み、ほとんどのESがweb化する中で、未だに手書きやアナログの写真付きのESの提出を求めてくる企業が存在している。
企業が写真付きのエントリーシートを求める理由
では、なぜあえて手間のかかる写真付きエントリーシートを要求してくるのだろうか。それは主に以下の3つの理由に集約される。
1. 真偽性を確かめたいから
真偽性とはつまり、“嘘を付いていないか”、”盛っていないか”ということ。人事側は就活生が話を盛ってくることは予想している。中には、「やってもいないこと」を頑張ったことや自己PRのテーマとする就活生もいる。しかし、写真の提出を求められればそうやすやすと嘘はつけなくなる。
事実を多少よく見えるように解釈するならまだしも、0から話を作ってしまうのは完全に嘘となるから不誠実である。こういった就活生は選考後半で話のつじつまが合わなくなってしまうことが少なくない。そこで、ESの段階でふるいにかけ、手間や時間をかけずに選考対象から除外することが目的である。
2. 就活生の素の姿を見たいから
新卒採用は数億円の買い物であるから、買い手としても相手が”どんな人物であるか”をきちんと理解していなければ買う(内定を出す)ことは出来ない。もちろん実際に会ってみるのが相手を理解する上で非常に有効であるが、面接に避ける人員・予算は限られている。そこで、ESの段階で学生生活の日常の写真を求め、その就活生の素の雰囲気や周囲にいる人間の雰囲気等を判断する。その時点で明らかに自社の雰囲気に合致していなければ選考対象から除外する。食品やクリエイティブ力を見たいから
3. クリエイティブ力を見たいから
クリエイティブ力とは、広告物そのものを作る力のことである。バナーやポスター等をデザインする力のことである。エントリーシートを1つの自分を売り込む広告と見立て、エントリーシートを通じて何を伝えるのかを考え、そのためにどんな写真をどこに持ってきて、どんな言葉でそれを説明するのか。手書きのエントリーシートの場合以上の様な項目を自ら定義し、エントリーシートに落とし込んでいくことになる。
単なる活字の羅列以上のデザインが難しいwebのエントリーシートと違って、手書きのエントリーシートは位置や色や大きさ、字体等でエントリーシートの印象をコントロールすることが出来る。こういった特性を理解し、”センスのある”エントリーシートをデザインできるかどうかのクリエイティブ力を測っている場合もある。
まとめ
いかがだったろうか。企業が写真付きのエントリーシートを要求してくる理由をまとめる。
どの様な写真がふさわしいかについてはエントリーシートの設問の内容や企業の雰囲気による部分が大きい。いずれにせよ、写真を通じて自分の何を相手に伝えるかが重要であり、そこを見立てた上でエントリーシートを作成する必要がある。