面接の3つのステージ。現場社員・マネージャー・役員の各面接で聞かれること

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カテゴリ:面接対策
ES研究所 2017年01月13日
現場、人事マネージャー、最終の3つの面接

もくじ

  1. はじめに
  2. 新卒採用における意思決定のフロー
  3. 面接には3つのステージがある
  4. まとめ

1. はじめに

ここでは『就活の面接における3つのステージ』について説明する。このページでは

  • 面接の3つのステージとは何か
  • 各ステージの面接の評価対象は何か
  • 各ステージの面接の対策は何か

について理解してもらえればと思う。

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2. 新卒採用における意思決定のフロー

就活の面接には3つのステージがある。実は就活の採用は、以下の様な仕組みになっている。

まず、役員(経営ボード)から新卒の『どんな人材を何人採用するか』の採用オーダーが降りてくる。そのオーダーを実現する方法を考え、実行するのが採用マネージャーが責任者となって束ねる人事部である。採用決済者(主に社長、役員、部長)に誰を採るかを最終的に決定する権限があり、人事部は彼らに対して「この学生をこういう理由で採用した方がいいですよ」という提案をするという役割を持っているに過ぎない。しかし、人事部の選考を通過し、「この人材を採用した方が良い」と判断されなければ役員に会って自分を売り込むことは出来ないので内定は難しいため、彼らからの評価も内定獲得には必要不可欠だ。

3. 面接には3つのステージがある

Level1: 現場社員のステージ

面接は実際に会って話をするため選考対象者の多くの情報を獲得できる反面、工数と時間を要する選考方法である。手数がかかるため、1次面接や2次面接等の選考の前半においては自社の社員に面接官を依頼することも多い。30分~60分程度の面接研修を人事部が開催する場合もあるが、企業によっては「2人のうち1人一緒に働きたい人を選んで下さい」といったざっくりとしたオーダーのみで面接にあたらせることもある。

【現場社員の選考基準と対策】

営業成績に対してノルマは追うが、採用に対してはノルマを課されていない現場社員の選考基準は「一緒に働きたいかどうか」のみである。このステージにおいて判断の対象となるのは以下である。

  • ◯ 見た目(清潔感)
  • ◯ 印象
  • ◯ コミュニケーション能力

日々を現場で過ごす現場社員は「自社にはどんな雰囲気の人材が合っているか」を体感的に知っている。また、組織の仕事は役割分担と連携を前提とするのでコミュニケーション能力があるかどうかも重視する。従って、

  • ◯ その企業に適した清潔感と活気のある印象を作り、
  • ◯ 現場社員からぶつけられる質問に正しく回答する

こと出来るようになっていることが重要だ。

Level2: 採用責任者のステージ

3次選考等の最終面接(決済者面接)の直前に面接の場に現れるのが人事の採用責任者(採用マネージャー、採用課長)だ。現場社員と異なり、人事・採用を生業とする採用マネージャーは以下3つのノルマを追っている。

  • ◯ 採用人数・品質v
  • ◯ 内定受諾率
  • ◯ 早期退職率

参考記事】

人事の3つのノルマから見えてくる3つの内定条件

上記3つを満たす就活生を、最終決済者である役員に提案するのが彼らの業務である。

【採用マネージャーの選考基準】

採用の質と量に対してノルマを課された採用マネージャーは、以下の3つを選考基準として持つ。

  • ◯ 役員が納得させられる能力はあるか
  • ◯ ちゃんと入社してくれるか
  • ◯ 早々に辞めないか

上記の判断を行うために

  • ■ 抽象度の高い質問を突発的にする
  • ■ キャリアビジョンを質問する
  • ■ 志望理由を質問する
  • ■ 他社選考状況を確認する

ことをしてくる。これらの質問への具体的かつ納得感のある回答を通じて、上記3つの判断基準を満たす人材だと採用マネージャーに評価してもらう必要がある。

Level3: 決済者のステージ

「会社のために最終的にその人を数億円で買うかどうか」を決める権限をもった決済者のステージが最終面接である。決済者は一般にその企業において高い成果を”長年、出し続け”、社員数百人・数千人とその家族を守るための経営判断を重ねてきた人物である。彼らから「ふさわしい」という評価を勝ち得ることができれば内定獲得ということになる。

【最終面接の評価基準と対策】

彼らのノルマは企業の売上利益そのものであり、それらを株主や市場に株価をもって評価される。従って、サラリーマン的な「この人の合意を得るために」といった本質から外れた視点はなく、ひたすらに、

  • 「自社で働くことで社会に対して価値提供しうる人材かどうか」
  • 「本当に自社が合っている人物かどうか」
  • 「本当に来るかどうか?」

の3つを評価基準としてもつ。「本当に来るかどうか?」に対してノルマは無いが、部下である採用MGRに「アトラクト」と呼ばれる営業の手間を無駄にかけさないためである。上記の3つの選考基準を満たすため、

  • ◯ 質問に正しく端的に解答する
  • ◯ 言葉以外の情報からも入社の覚悟を示す

ことが必要になる。言語以外の情報とは、目線をそらさない、呼吸を乱さないといった非言語コミュニケーションの部分である。人の上辺の「頑張ります」を役員たちは鵜呑みにしない。

3. まとめ

いかがだったろうか。就活の3つのステージについてまとめる。

【就活の3つのステージと判断基準】

(1)現場社員のステージ
→「一緒に働きたいかどうか」
(2)採用責任者のステージ
→「優秀、ちゃんとくる、辞めない」「役員の前に出せる」
(3)決済者のステージ
→「本当に社会に価値提供できるか」「本当に自社にあってるか」「本当に入社の覚悟はあるか」

就活はよく営業と恋愛にたとえられるが確かに非常に似ている。就活を営業に見立てるならば、商品は自分、営業マンは自分、顧客は企業である。「顧客がどんな立場にいて、実のところ何を求めているのか」を考え、それに基いてコミュニケーションを行うのは営業の基本である。従って、彼らの立場や考えていることを知り、それを踏まえて戦略的な営業を仕掛け内定を獲得していくことが必要となる。