はじめに
就職活動が本格的に始まる前にやっておくべきと言われているのが「企業研究」。
言葉そのものは聞いたことがあっても、具体的にどんなことを調べれば良いのか。
というところで迷ってしまっている人も多いはず。
ここでは、企業研究の正しいやり方と目的を確認し、就活のスタートダッシュをきれるように準備をしておきましょう。
目的
業界研究と企業研究の違い
企業研究という言葉とセットで扱われるケースが多いのが業界研究という言葉。
ざっくりと意味を分けてしまえば、
- ・業界研究・・広い範囲
- ・企業研究・・狭い範囲
に関して調べていくもの。
と考えて良いでしょう。
例えばTOYOTAを例にすれば、TOYOTAが属する自動車業界とはどういった市場で、どのようなサービスを提供しているのかを調べるのが業界研究。
その上で、TOYOTAでは実際にどのようなことを事業として行い、例えば日産とはどんな違いがあるのかを調べるのが企業研究です。
企業研究をする前段階で、ある程度業界研究も進めておくと、より深く知識を得ることができるでしょう。
企業研究をやる時はここを見よう
企業研究を行う際にチェックするべきこと。
一番大切なのは
「他の会社とどう違うか」
という点です。
基本的に、その企業には同業他社と呼ばれる、同じような事業を行うライバル会社が数多く存在するものです。
それらのライバル企業に比べて、どこがより魅力的に感じるのか。
それを見つけ出すことが企業研究の本来の目的。
それらはそっくりそのまま後の面接で語ることになる志望動機になるのです。
あまり効果的な志望動機とは言えないかもしれませんが、
- ・業績がその業界の中でTOPである
- ・他社に比べて海外展開が積極的である
- ・商品力そのものは同業他社に一歩遅れをとるものの、新しい商品を常に開発し商品開発は業界随一
などといった情報を、知り得る範囲ですべて押さえていく。
それが企業研究のポイントです。
その一社がどう、というわけではなく、他と比べてどうであるか、ということを常に意識しながら調べておくと良いでしょう。
そうしなければ、いざ志望動機へと醸成し、企業の人事担当者に思いを語ったとしても、「他の会社でも良いんじゃないの?」と思われてしまいます。
最近では、景気の回復によって内定率も高まっており、企業側が内定辞退をされるケースも増えてきました。
そうなると、企業としても無駄な内定を出さないために、より自社への志望度が高い人に内定を出そうと思いがち。
志望度の強さをアピールするためにも、しっかりと他社との違いの中から魅力を見つけられるようにしていきたいですね。
企業研究のやり方
企業研究のための主な手段は書籍かインターネットです。
就職四季報などの研究用の本が、就活の時期になれば発売されるので、しっかりとチェックしておくと良いでしょう。
その他にも業界研究本の類は本屋にいけばほぼ必ず見つかります。
書籍とインターネット、それぞれにメリット・デメリットがありますので、具体的に見ていきましょう。
書籍の場合
メリット
- ・第三者の調査のもとに書かれているため、信ぴょう性が高い。
- ・情報誌ならば広く浅く沢山の情報を、専門誌ならば狭く深く濃い情報を入手できる。
デメリット
- ・出版されたタイミングによっては、データが古い場合がある。
- ・希望の会社や業界などに関する書籍が存在しないケースがある。
インターネットの場合
メリット
- ・予算をかけず、常に最新の情報が得られる。
- ・小さな会社のことであっても、ほぼ必ず何かしらの情報が得られる。
デメリット
- ・情報の出展があいまいで、誤った情報の場合がある。
- ・一部の個人的な意見に偏った情報を得てしまうことがある。
どちらにも良い点、悪い点がありますので、書籍とネットそれぞれの強み弱みを理解し、複合的に使っていくのが良いでしょう。
またOB訪問やインターンシップへの参加なども企業研究を進める上では効果的です。
百聞は一見に如かず。
実際にそこで働いている人の意見や、自分でその仕事に参加できれば、どんな本を読むよりも早く、そして強く、その会社の魅力を見つけ出すことができるでしょう。
まとめ
企業研究を行うことで、企業本来の魅力に気付き、場合によっては、最初は興味がなかった会社なのに、今では志望度No.1。といったことも起こるかもしれません。
どんな仕事があるのかを理解し、そして自分はどんなことに興味を持つのか。
そういった自身の選択肢を広げるという意味合いでも、企業研究は積極的に行うべきものと言えるでしょう。
調べた後は、志望動機の作成など、継続して役立てることができるものですから、そこにかけた時間は決して無駄にはなりません。
正しい企業研究を行い、就活を成功に導きましょう!