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就活生が覚えたい論理的思考能力における3つの視点-1.MECE

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カテゴリ:就活向け論理的思考
ES研究所 2019年09月10日
就活 MECE,就職活動 MECE,論理的思考能力

もくじ

  1. はじめに
  2. MECE(モレなくダブリなく)について
  3. ”定性的”なMECEは大体出来てれば良い
  4. 就活でMECEを活用するには
  5. まとめ

1. はじめに

このページでは

論理的思考を行う上での3つの視点の1つ=MECE

について解説するよ。

エントリーシートや面接における自己PRや志望動機、グループディスカッションなんかで非常に重視される論理的思考能力。この論理的思考を行う上で非常に重要になるのが「物事を要素に分けて構造化すること」だよ。

じゃあ、物事を要素に分解するという行為を正確に行うためには、具体的にどうしたら良いのか?それはMECEになるように分けることが重要だよ。

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2. MECE(モレなくカブりなく)について

まずはMECEについて。論理的に正しく物事を分類できているときは必ずMECEな状態になる。従って、「分類した結果がMECEな状態であるかどうか?」が「正しく物事を要素に分けることができているか?」と同義になる。

2-1. MECEとはどういうことか?

MECE(ミーシー)は有名な用語なので、その意味や言葉を耳にしたことがある人も多いと思う。ここで、改めてその意味をおさらいするね。

《MECEとは》
  • M:Mutually (お互いに)
  • E:Exclusive, (被らない、ダブらない)
  • C:Collectively (集めた時に)
  • E:Exhaustive(スキマがない、モレがない)

の略称で、コンサルティング・ファームをはじめ、ビジネスの場面では非常によく使われる言葉。ものごとを分解するときはMECEに分解出来ていなければ、正しく分解できているとは言えない。

じゃあ、このページは就職活動を行う学生向けだから、「大学のサークル」という身近な例をあげながら、それぞれ具体的にどういうことか見ていこう。

2-2. モレなしダブりなし

就活 MECE モレなく ダブリなく

大学のサークルを「性別」という切り口で

  • 男子大学生
  • 女子大学生

に分けた場合、モレなくカブりはないので、MECEだと言える。

2-3. モレなし、ダブリあり

就職活動 MECE モレなしダブリあり

大学のサークルを「学年」という切り口で

  • 1年生
  • 2年生
  • 3年生
  • 4年生
  • サークルにあまり来ない人

と分類すると、ダブリが発生してしまう。

2-4. モレあり、ダブリなし

就活 MECE モレありダブリなし

大学のサークルを「頑張っていること」という切り口で

  • 就活を頑張っている人
  • バイトを頑張っている人

と分類すると

  • 部活を頑張っている人
  • ゼミを頑張っている人

といった要素が抜けてしまう

2-5. モレあり、ダブリあり

就活 MECE モレありダブリあり

大学のサークルを「幹部」「本キャンパス通学」の切り口で

  • 幹部の人
  • 本キャンパスに通学する人

に分けると、
幹部ではない人がモレてしまい、本キャンパスに通う幹部の人はダブってしまう。

2-6. モレる、ダブるは何故いけない?

モレること、ダブることは何故いけないのか?それは、

物事を正確に分けることが出来なければ、正確な答えを得られないから

だ。

要素がモレることによって、答えやメッセージ(物事が持つ意味)の見落としを生み、要素がカブることによって、物事をかえって複雑化させてしまい、物事の答えやメッセージが見えづらくなってしまうんだ。だから、物事を要素に分解するときにはMECEに分けるように意識しよう。

3. 定性的なMECEは大体出来てれば良い

就活 MECE 事例

MECEへこだわることの重要性を説明してきたけど、定性的に物事を分ける時は、完璧にMECEにすることは出来ないので、こだわりすぎるとかえって話がややこしくなってしまう。

《定性的とは》

物事の様子または変化などを、数字では表せない「性質」の部分に着目して分析するさまを意味する語。対義語としては「定量的」があり、数字に直して分析するさまを意味する。

出典:「実用日本語表現辞典」

定性的な分類とはどういうことかについて、例をあげて説明するね。

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を分類するとしたとき、

  • 機能が良かった(機能)
  • 軽かった(重量)
  • デザインが良かった(デザイン)
  • 好みの色があった(色)
  • 店員の対応が良かった(接客)
  • 価格がやすかった(コスト)
  • ローンが組めた(イニシャルコスト)

等、いくつかの理由が考えられるね。

他にも

  • 周りのみんなが持っていたから
  • 壊れにくそうだったから
  • 憧れのビジネスマンが使っていたから
  • スティーブ・ジョブズが好きだから
  • 素材がアルミだから

という、「ホントにそこか!?」といった影響度の小さな理由まで無限に考えることが出来る。

つまり、「年齢」や「学年」といった定量化出来る要素とは違って、定性的なものを完全に分類することは出来ないんだ。だから、定性的な物事を要素に分けるときはMECEに固執せず、ある程度MECEになった時点で分類を止めて思考に入ったほうが良いよ!

ただ、この時、最低限下記の要素は満たそうね!

  • 1. 分けた要素のレベルが同じ(例:○埼玉県と千葉県、×埼玉県と千葉“市”)
  • 2. 分けた要素が独立している(例:コスパが良い=価格が安いand機能が良い)
  • 3. 分けた要素の足しあわせ=分類前の物事の大半

4. 就活でMECEを活用するには

じゃあ、このMECE、就活ではどんな時に気をつけて、活用すればよいのか?

例えば、エントリーシートや面接で求められる自己PRや志望動機の時、要素に分けて構造的に書く時、MECEな要素に分けることができているか?について気をつけながらコミュニケーションを行っていくと良いよね。

特に役に立つのは、グループディスカッションやグループワークの時だと思う。議論を重ねていく中で、論点を具体化するために抽象度の高いテーマを分解して分かりやすくする作業はかなりの確率で発生すると思う。その時に、「MECEであるかどうか」の観点から議論に参加することができれば、採用担当者に論理的思考能力の高さをアピールすることが出来るよね。

5. まとめ

どうだったかな?このページでは、論理的思考を行う上で重用になる3要素の一つ「MECE」について説明したよ。

《まとめ》

MECEとは「モレなく、ダブりなく」という状態のこと。物事を正しく要素に分けられているときは、要素はMECEな状態になる。従って、「MECEにわけられているかどうか」に気をつけながら分類していくことが正しい分類に繋がる。
定性的な物事を要素に分けるときは、完璧なMECEにすることは出来ないので、ある程度MECEになったら、分けることよりも考えることに時間を使う。

じゃあ、次は、MECEに分けるために必要になる2つの視点について説明するよ!